INDEX
  1. 特殊設置の種類
  2. まとめ

エアコンを取り外す際に、重要となるのが室外機の設置場所です。

一般的な設置(標準設置)としては、

・室内機が壁に取り付けられている
・室外機がベランダの地面に備え付けられている
・室内機と室外機が、壁を挟んだ状態にある

原則として、上記3点を満たしている状態になり、満していない設置方法のほとんどが特殊設置となります。

特殊設置の種類

エアコン室外機と配管の設置方法は様々です。
室外機の設置場所は、建物の条件や設置環境により変わります。
また、設置方法によっては、特殊な条件での作業により時間がかかることが多いため、基本的に2名以上で行う事が多いです。

では、特殊設置の種類をご紹介します。

公団吊り

ベランダの天井に架台を固定し、その上に室外機を置いて設置する方法です。
主にマンションやアパートなどに多く用いられています。

メリット・デメリットは、以下のようになります。
※メリット:室外機の周りを囲う壁などがないため、通気スペースが確保できる
※デメリット:ベランダが南向きの場合、直射日光に当たり、電力効率が落ちる

mansyontenzuri

・取り外し方法
取り外しの作業に関しては、通常設置のエアコンと同じです。
しかし、架台と室外機が固定されているボルトを外す作業は、意外と手間がかかります。
また、ボルトが錆びていたりして劣化している事があり、取り外しができない可能性がございます。

壁面・壁掛け

建物の外壁に金具で専用の架台を取り付け、そこに室外機を設置する方法です。
建物の設計上では、室外機の取り付け場所が壁面と決まっているアパートや、地面やベランダに室外機を置くスペースがない場合に用いられます。
また、室外機の設置場所は、地面から2~3mの高さで取り付けられている事が多いです。

メリット・デメリットは、以下のようになります。
※メリット:ベランダのない部屋でもエアコンを使える
※デメリット:架台に囲われ通気スペースがなくなるため、電力効率が落ちる

sekimensettieakon

・取り外し方法
取り付け場所や高さによって、梯子や脚立を使用して取り外し作業を行います。
また、建物の状況によっては取り外しができない可能性がございます。

室外機屋上・屋根置き

建物の屋根の上に専用の架台を取り付け、その上に室外機を設置する方法です
最近の戸建ての建物は、昔ながらの日本家屋と違い、軒先が短かったり無かったりする場合がございます。
一概に、2階に設置したエアコンの室外機を屋根置きにすることはありません。
しかし、ベランダや庭にスペースがなく地面置きができない場合は、屋根置きを用いる事がございます。

屋根置きは、配管の長さが短く済み、見栄えも良くなります。
また、屋根置きは1階の屋根に設置されている事が一般的ですが、建物や設置環境によっては、2階や3階の屋根や屋上に取り付けられている事がございます。

メリット・デメリットは、以下のようになります。
※メリット:ベランダのない部屋でもエアコンを使える
※デメリット:日光と雨が直接当たるため、電力効率の低下と故障のリスクがある

yaneokiokujyoueakon

・取り外し方法
屋上設置での取り外し作業に関しては、通常設置のエアコンと同じです。
しかし、屋根置きに関しては、架台から外す作業や屋根の上などに蔦っている配管を外す作業など手間がかかる事が多いです。
また、瓦屋根やトタン屋根などは、非常に滑りやすく危険な作業です。
そのため、雨天時での作業は、延期させて頂く事もございます。

立ち下ろし

1階の地面にエアコンの室外機を置き、そこから室内機が設置してある上層階まで配管を伸ばして設置する方法です。
1階に室外機を置くスペースがあれば、エアコンを使う部屋が上層階であっても設置することができます。
また、室内機が2階以上でベランダの無い部屋に設置されている場合が多くあります。

メリット・デメリットは、以下のようになります。
※メリット:室外機1台分の場所の節約ができる
※デメリット:室内機を設置する場所が上層階の場合、室外機との距離が離れるため、電力効率が落ちる

tatiorosieakon

・取り外し方法
基本的には、通常設置のエアコンと同じです。
しかし、室内機と室外機をつなぐ配管が非常に長く、壁面に釘や化粧カバーで固定されている事が多く、梯子などを使用して取り外し作業を行います。
また通常設置に比べると配管が長いため、ポンプダウン(エアコンの内部に冷媒ガスを閉じ込めること)の時間がかかる場合がございます。

二段置き

室外機を1台置き、その上に架台を乗せて室外機を2段重ねで設置する方法です。
1台分の室外機の置き場所があれば、設置可能です。
エアコンを2台取り付ける際に、万が一室外機の置き場がなく、同じ場所になった場合はスペースを考慮して二段置きに設置することができる。

メリット・デメリットは、以下のようになります。
※メリット:室外機2台を1台分の面積に設置できるため、場所の節約ができる
※デメリット:下段の室外機は上方向への通気ができなくなるため、電力効率が落ちる

nidansandaoki

・取り外し方法
架台に固定されているボルトを外す作業以外は、基本的に通常設置の取り外し作業と同じです。

隠蔽配管

エアコンの配管には、露出配管と隠蔽配管の2種類があります。
露出配管とは、一般的に壁に穴をあけてエアコンを取り付けている方法です。
これに対して、隠蔽配管とは、壁の中や天井裏に配管を通して、見えなくする設計のことを言います。

メリット・デメリットは、以下のようになります。
※メリット:配管が、ほぼすべて壁の中などを通すため、家の外観がすっきりします。
壁がある場所ならある程度、好きな位置に室内機と室外機を配置することができる。
※デメリット:壁に配管を埋め込む工事が必要なため、当然露出配管より工事費が高くなる。
配管が長ければ長いほど、空調効率が落ちる。

inpeihankan

隠蔽配管には2種類あります。

1つは、壁の中や天井裏に配管が埋め込まれている先行配管です。
・取り外し方法
基本的には、通常設置の取り外し作業と同じです。
そのため、特殊設置にとして当てはまらないため、追加料金はかからない事が多いです。

もう1つは、建設時に配管を通すスペースだけ開けて、エアコン取り付けの際に壁の中に配管を通すタイプです。
・取り外し方法
配管を壁の中から抜き出す作業が必要です。
スムーズに抜き出す事ができる場合は、追加料金はかからない事が多いです。
しかし、配管が通っている場所や特殊な形状をしている場合は、特殊設置となります。

隠蔽配管は一般的な露出配管とは違い、作業が複雑なため時間がかかります。
また、弊社で対応できない場合は、取り外し作業をお断りさせて頂く事もございます。

はしご作業

全ての特殊設置に当てはまる事ですが、室外機の設置場所が壁面や屋上などで、長い梯子が必要な高所作業時は、特殊作業となります。
また、非常に危険な作業と判断した場合は、取り外し作業をお断りさせて頂く場合がございます。

hasigosagyousyatyou

ベランダ設置

マンションや戸建てなどでよく見かける広めのベランダであれば、通常の方法で設置されています。
しかし、中には室外機専用の狭いベランダに設置されている場合がございます。
そこに設置されているエアコンを取り外す際は、非常に狭いスペースでの作業や取り外した室外機を運び出す窓枠の幅が狭いなど、特殊な条件が多いです。
また、梯子を使用しての作業になる場合もございます。

おまかせベランダ設置

まとめ

この様に、特殊設置の種類は様々ございます。
ほとんどの家庭用エアコンは、無料取り外し・無料回収可能ですが、稀に特殊設置された室外機の取り外しに追加料金を頂戴する場合がございます。
その他、特殊な状況(危険場所や階段作業等)や工事が必要な場合、追加料金が発生する場合もございます。

前もって追加料金を知りたい場合は、作業依頼時にご相談していて頂けると、おおよその料金をお伝えする事ができます。
また、より詳しい作業料金を知る方法としては、直接お伺いしてのお見積もりをおすすめします。

特殊設置のエアコンについて、何かご不明な点がございましたら、お気楽にお問い合わせして下さい。